撮影後に写真を確認したら、ゴミや余分な被写体が写り込んでしまったということは誰にでもあるのではないでしょうか。
そのようなときに部分的に修正を加えられる機能が「スポット修正ツール」です。
Lightroom Classicに搭載された「スポット修正ツール」は非常に強力で、同じ画像の別の範囲からサンプリングすることにより、不要なオブジェクト(人物、ゴミ、フレアなど)を消すことができます。
スポット修正ツールとは
スポット修正ツールは同じ画像の別の範囲からサンプリングすることにより、不要なオブジェクトを消してくれる機能です。
写真に人物が写ってしまったり、レンズのゴミが写ってしまったり、光源によるフレアが入ってしまったりしたときに、それらを簡単に消すことができます。
たとえば下の写真では左下に鯉の影が写っていますが、スポット修正ツールを使えば簡単に消すことができます。
スポット修正ツールがどのように不要なオブジェクトを消してるかを説明します。
スポット修正ツールで不要なオブジェクトを指定すると、近接した別の場所から画像を持ってきて周囲となじませるようにしています。
スポット修正ツールで不要なオブジェクトを消す手順
スポット修正ツールのブラシ(近接した画像をどのように持ってくるか)には、
- 修復:別の場所の画像を持ってきて周囲となじませるようにする
- コピースタンプ:別の場所の画像をそのまま持ってくる
の2種類があります。
通常は、不要なオブジェクトを消して周囲となじませたいので、「修復」を使用します。
スポット修正ツールの「修復」を選択し、「サイズ」のスライダーを調整して選択範囲の大きさを決定します。不要なオブジェクトよりも多少大きい選択範囲にしたほうがいいです。また「ぼかし」を設定して、境界線のぼかし程度を調整します。
続いて不要なオブジェクトを塗りつぶします。1度だけクリックすると円形のスポット修正が配置され、なぞると不特定エリアのスポット修正が配置されます。あわせてその隣に同じ大きさで白い枠のソース領域(画像を持ってくる領域)が追加されます。
スポット修正ツールでは、ソース領域を読み取って不要なオブジェクトにコピーしてくれます。マウスでもソース領域を自由に移動できるので、不要なオブジェクトが綺麗に消えるようにポイントを探しましょう。
調整が終わって不要なオブジェクトが消えたら、「完了」をクリックして補正を適用させます。
ツールバーの「スポット可視化」をONにすると、モノクロ画面になり見つけづらい傷やほこりを表示してくれます。
コピースタンプを使ってオブジェクトを増やす
コピースタンプは先に紹介したとおり、「別の場所の画像をそのまま持ってくる」機能です。この機能を使ってオブジェクトを増やすこともできます。
スポット修正ツールでコピースタンプを選択したら、増やしたいオブジェクトの大きさに合わせてサイズとぼかし、不透明度を調整します。
今回は池に岩を増やしてみます。
画像の何もないところ(岩を増やしたい場所)をクリックまたはドラッグしてスポット修正ツールを置きます。
あわせてソース領域が設置されるので、ソース領域を増やしたいオブジェクト(岩)に重ねます。するとスポット修正ツールはソース領域にあるオブジェクト(岩)をコピーしてくれます。
下の例はだいぶ荒いですが、円形ではなくオブジェクトをなぞって輪郭に沿ったスポット修正ツールを配置するとオブジェクトを綺麗にコピーすることができます。
調整が終わってオブジェクトが増えたら、「完了」をクリックして補正を適用させます。
まとめ
スポット修正ツールの紹介はいかがだったでしょうか。
画像内の不要なオブジェクトを除去できる強力なツールで、一度使ったら手放せなくなります。
不要なオブジェクトが写ってしまったらスポット修正ツールをぜひ活用してみてください。
以上、<Lightroomで不要なオブジェクトを消す方法!スポット修正ツールを使いこなそう>という話題でした。
▼Lightroom Classicの使い方はこちらの記事をご参照ください。
>>【徹底解説】初心者向けまとめ!Lightroom Classicの基本と使い方