なぜ「古都奈良の文化財」は世界遺産?その理由を3行で分かりやすく解説!

平城宮跡 日本の世界遺産

「世界遺産ってなんか堅苦しい」
「世界遺産のタイトルも抽象的だし何がすごいのか良く分からない」
「解説を読んでもポイントが良く分からない」

この記事はそんな方に向けて書いています。

様々なサイトで世界遺産については説明されていますが、どのサイトも難しいです。
それは情報量が多すぎて、事前知識がないと理解しづらいからです。

この記事では、国内23の世界遺産を制覇し年間50回以上国内を旅行する筆者が、簡単に理解したいという方のために世界遺産に登録された理由をたった3行で分かりやすくシンプルに解説します。

世界遺産に登録された理由を理解すると、旅先での見方は変わります。
それは世界遺産への登録理由こそが「他の観光地とは一線を画す」理由だからです。

世界遺産の概要を理解して、ぜひ現地に足を運んでみましょう。

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奈良の国宝建造物は日本最多

平城宮跡

[登録年]:1998年
[所在地]:奈良県奈良市
[登録区分]:文化遺産

奈良は古より青い山々に囲まれた日本一美しい場所と謳われたてきました。
710年にその奈良に都「平城京」ができました。

この頃に中国大陸から仏教が伝達され、平城京では多くの人々が仏教を信仰しました。
仏教への畏敬の産物として数多くの仏教美術が生まれ、奈良の国宝建造物は日本最多です

古都奈良の文化財は、飛鳥時代から奈良時代の日本の姿をそのままに、1,300年の時間を感じられる世界遺産です。

約20万人が住んでいた平城京は中国・唐の様式を日本独自に発展させた建築群で、東西南北を碁盤の目のように道路が走っています。

その周辺に建てられた8つの建物が構成資産として登録されています。

《世界遺産登録》

  1. 平城宮跡へいじょうきゅうせき
  2. 東大寺
  3. 興福寺こうふくじ
  4. 春日大社
  5. 春日山原始林かすがやまげんしりん
  6. 元興寺がんごうじ
  7. 薬師寺
  8. 唐招提寺とうしょうだいじ

古都奈良の文化財が世界遺産に登録されている3つの理由

古都奈良の文化財が世界遺産に登録されている3つの理由を紹介します。

世界遺産登録理由
  1. 東アジアの古代の都の中で、8世紀当時の姿を伝える木造建築は他にないから
  2. 春日大社は自然(春日山原始林かすがやまげんしりん)と一体になって宗教的な空間を作ってきた。
    その宗教心が今も息づいているから。
  3. 建造物群と自然が一体となった文化的景観が守られているから

「古都奈良の文化財」の構成資産

一つの世界遺産にはいくつかの建築物が登録されている場合があり、それを「構成資産」と言います。
古都奈良の文化財は合計8の構成資産から成り立っています。

平城宮跡

平城宮跡
東西約4.3km、南北約4.8kmにもおよぶ
  • 710年に元明天皇が都を飛鳥の藤原京から平城京に移したときに北端に置かれた平城京の中心施設
  • 天皇の住まい、儀式を行う建物、役人が仕事する建物などが集まっていた
  • 当時の中国(唐)の都・長安を真似て造られた
  • インドやペルシャ(現在のイラン)など遠くの国からも客人がやってくる国際都市であった
  • 今も発掘調査が続いている

東大寺

東大寺
  • 8世紀に聖武天皇が国の平和を願って建設した
  • 国民の半数が東大寺の建設に参加した
  • 建屋は現存する木造建築では世界最大規模である
  • 東大寺の大仏は世界最大級の金銅仏である
  • 東大寺の境内にある南大門は源平の戦いで消失し、鎌倉時代に再建された
  • 正倉院は東大寺の宝や文書、聖武天皇の遺品など約9,000点の宝物を納めている

興福寺

興福寺
  • 国宝の東金堂と五重塔が有名である
  • 聖武天皇が作った東金堂は、5度火災で焼失しその度に再建されてきた
  • 五重塔は藤原不比等ふじわらのふひとの娘、光明皇后こうみょうこうごうによって建設された
  • 京都・東寺の五重塔に次ぐ日本で2番目の高さ

春日大社

春日大社
  • 国の繁栄と平和を願って、鹿島神宮(茨城県)の武甕槌命たけみかづちのおのかみを三笠山に迎えたのが始まり
  • 4つの神様を祀っているため、本殿は4棟が合わさった独特な形をしている
  • 建御雷神たけみかづちのかみが白い鹿に乗ってやって来たと言われることから境内の鹿は神様である
  • 節分とお盆に境内の石灯籠と吊り灯籠3,000基に火がともされる「万燈籠まんどうろう」が開催される

春日山原始林

春日山原始林
  • 春日大社の神域として千年以上もの間守られてきた森である
  • 万葉集など様々な文芸作品に登場した奈良の「鎮守の森」である
  • 森林の伐採が841年(承和8年)から禁じられたため、今も原生林が広がっている

元興寺

元興寺
  • 蘇我馬子が飛鳥の地に立てた飛鳥寺がルーツ
  • 平城京遷都の際に飛鳥から移転されて元興寺がんごうじとなった

薬師寺

薬師寺
  • 天武天皇が藤原京で創建し、移転に伴って今の西の京の地に移された
  • 華やかな大伽藍だいがらんを誇っていたが度重なる火災で焼失し、昭和時代から順次復興された
  • 国宝の東塔は奈良時代の姿を残す日本で最も美しい塔である
  • 六重に見えるが裳階といわれる屋根をつけた三重塔である

唐招提寺

唐招提寺
  • 失明しながらも6度目の航海で来日した鑑真が仏教の戒律を伝えるために修行道場として開いた
  • 現存する奈良時代の建物としては最大
  • 平城宮にあった建物で今も残っているのは唐招提寺とうしょうだいじの講堂だけであり、奈良時代の建物として大変貴重である

まとめ

「古都奈良の文化財」の紹介はいかがだったでしょうか。

簡単でもいいので世界遺産については絶対に登録理由を知ったほうがいいです。
それは世界遺産が「他の観光地とは一線を画す」からです。

この記事が、ちょっとでも目線が変わるお役に立てれば嬉しいです。

以上、<なぜ「古都奈良の文化財」は世界遺産?その理由を3行で分かりやすく解説!>という話題でした。

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